2011年山縣勝見賞受賞者決定

 当財団は、2008年に設立者の名前を冠した「山縣勝見賞」を創設し、国民生活に重要な役割を果たしている海運を中心とする海事交通文化の研究及び普及発展に貢献された方々を顕彰し、その研究成果を対象として表彰する制度を発足しましたが、その第4回目に当たる「2011年山縣勝見賞」の受賞者が下記の通り決定しましたので、お知らせ致します。
 なお受賞者への贈呈式は7月15日、海運クラブにて行います。

・著作賞

   本年は該当なし 

・論文賞 

  長谷知治氏執筆「環境に優しい交通の担い手としての内航海運・フェリーに係る規制の
  在り方について ~カボタージュ規制と環境対策を中心に~」
  (2010年12月当財団刊行『海事交通研究』第59集掲載)
  受賞者略歴:
  1994年東京大学法学部卒業
  国土交通省海事局総務課専門官、同油濁保障対策官(外航課課長補佐併任)、人事院
  在外派遣研究員(英国運輸省海事局)、国土交通省自動車交通局技術安全部環境課
  課長補佐、環境省水・大気環境局自動車環境対策課総括課長補佐等を経て、
  2008年より東京大学公共政策大学院特任准教授
  受賞理由:
  内航海運を対象とするカボタージュ規制について、その歴史的経緯や各国の事例、最近の
  日本での動きなどに言及した後、カボタージュ規制の根拠や、カボタージュ規制が緩和・撤廃
  された場合の影響、更には環境対策を中心とした内航海運活性化のための規制のあり方
  などについて精緻に検討していることを高く評価するとともに、内航海運の現状を考慮すると、
  時宜を得た研究テーマであると判断。

・功労賞

  柴田悦子氏(大阪市立大学名誉教授)
  受賞者略歴:
  1951年大阪商科大学(現大阪市立大学)卒業
  大阪市立大学教授を経て、現在同大学名誉教授
  日本港湾経済学会顧問、日本海運経済学会名誉会員。
  受賞理由:
  長年にわたり海運・港湾・物流の研究に顕著な足跡を残すとともに、優れた教育者でもあり、

  多くの後進、学生を育てた。船や港で働く港湾関係労働者との交流を通して現場のフィールド
  ワークにも重点を置くとともに、直接・間接に海運や港を利用する一般市民の視点を踏まえた
  考察を行い、又、国際物流研究者間の共同研究にも力を入れた。これらの成果は、単著3冊、
  編著5冊、共著3冊に加え、主要論文だけで100近くを数える業績となって結実し、学界において
  多大な功績を果たした。

なお、本件に関するお問い合わせは、下記へお願いします。

財団法人 山縣記念財団 事務局 郷古 TEL(03)3552-6310