「2012年山縣勝見賞」受賞者決定
当財団は、2008年に設立者の名前を冠した「山縣勝見賞」を創設し、海運を中心とする海事交通文化の研究及び普及発展に貢献された方々を顕彰し、その研究成果を対象として表彰する制度を発足しましたが、その第5回目に当たる「2012年山縣勝見賞」の受賞者が下記の通り決定しましたので、お知らせ致します。
なお受賞者への贈呈式は7月20日、海運クラブにて行います。
記
≪著作賞≫
木村栄一氏、大谷孝一氏、落合誠一氏編『海上保険の理論と実務』 | |
(弘文堂、2011年8月発行) | |
受賞者略歴: | |
木村栄一氏 | |
1925年生まれ。東京商科大学(現・一橋大学)商学部卒業。 | |
一橋大学助教授を経て、1965年同大学教授。1981~1992年、日本保険学会理事長。 | |
商学博士。 | |
現在、一橋大学名誉教授。 | |
大谷 孝一氏 | |
1941年生まれ。早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。 | |
早稲田大学商学部助教授を経て、早稲田大学商学学術院教授。商学博士。 | |
現在、早稲田大学名誉教授。 | |
落合 誠一氏 | |
1944年生まれ。東京大学法学部卒業。 | |
成蹊大学法学部教授、東京大学大学院法学政治学研究科・法学部教授などを経て、 | |
現在、中央大学法科大学院教授、東京大学名誉教授。 | |
(受賞理由) | |
本書は海上保険に関する理論と実務のすべての分野を網羅し、詳細かつ学術的に | |
集大成したもので、分析手法や分析結果などの点で極めて優れた作品である。 |
≪論文賞≫
榎本啓一郎氏執筆「航海傭船契約における混船のリスク」(1),(2) |
(『海事法研究会誌』2010年5月号・8月号掲載)及び |
「バース・チャーターか、ポート・チャーターか目的地表示原則とその運用」 |
(2011年10月発表、『海事法研究会誌』2012年2月号掲載) |
受賞者略歴: |
1971年成城大学経済学部卒業。三井物産(株)入社。在ベルギー有機化学品部部長、 |
タイ国三井物産(株)副社長などを歴任後、2002年福岡大学商学部講師。長崎県立大 |
学経済学部非常勤講師、福岡大学商学部助/准教授を経て、2011年福岡大学商学部教 |
授に就任。 |
(受賞理由) |
これら論文は航海傭船契約における混船のリスクに関する現状やそれにかかわる問題 |
点などについて様々な角度から詳細に分析するとともに、それらの問題点を摘出し、 |
簡潔に論じている。研究者や実務者だけでなく、今後この研究を志す者に対しても示 |
唆に富むところが多い。 |
≪功労賞≫
織田政夫氏 |
受賞者略歴: |
1934年生まれ。1962年早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。 |
東京商船大学商船学部教授を経て、1997年流通経済大学流通情報学部教授。商学博士。 |
現在、東京商船大学名誉教授。 |
(受賞理由) |
長年にわたり教育活動に尽力するとともに、日本海運経済学会の副会長、日本交通学 |
会の理事、さらには政府の各諮問委員会委員として多大な功績を挙げた。そのほか、 |
数多くの著書や論文を発表し、『海運経済論』は日本交通経済学会賞を、『海運政策 |
論』は住田海事奨励賞を受賞した。 |
なお、本件に関するお問い合わせは、下記へお願いします。
一般財団法人 山縣記念財団 TEL(03)3552-6310