高田富夫著『ロジスティクス管理の方法』発行

 3月30日、当財団理事 高田富夫氏(流通経済大学流通情報学部教授)執筆による『ロジスティクス管理の方法』を発行し、海事関係団体・企業・図書館・研究者などに配本しました。関心をお持ちの方、お読みになりたい方は、下記までe-mail又はお電話にてお問合せ下さい。

 一般財団法人 山縣記念財団
 TEL: 03-3552-6310
E-mail: zaidan@yamagata.email.ne.jp


本書目次

    はしがき

    第1章 ロジスティクスの源流と発展
     はじめに
     Ⅰ ロジスティクスの源流域
     Ⅱ 戦争とロジスティクス
     Ⅲ ビジネス・ロジスティクスの成立と発展
     Ⅳ ソーシャル・ロジスティクスの成立と発展
     本章のまとめ

    第2章 ロジスティクスとSCM
     はじめに
     Ⅰ ジャスト・イン・タイムと部材必要量計画
     Ⅱ 経営管理概念とITツール:発展の系譜
     Ⅲ SCMとプロセス参照モデル
     Ⅳ SCMのイネーブラ
     Ⅴ SCMの課題
     本章のまとめ

    第3章 物品の属性とロジスティクス系
     はじめに
     Ⅰ 物品のロジスティクス特性
     Ⅱ ABC分類とパレートの法則
     Ⅲ ロジスティクス費用の構造
     Ⅳ 物品の属性とロジスティクス費用
     本章のまとめ

    第4章 顧客満足とロジスティクス・サービス
     はじめに
     Ⅰ ロジスティクス・サービスの効果
     Ⅱ 顧客満足とロジスティクス
     Ⅲ サービス水準の最適化
     Ⅳ ロジスティクス系崩壊への対応
     本章のまとめ

    第5章 在庫管理の理論
     はじめに
     Ⅰ ロジスティクスにおける在庫の形態と機能
     Ⅱ 顧客満足と在庫補充
     Ⅲ 確実性条件下の在庫管理モデル
     Ⅳ 不確実性条件下の在庫管理
     Ⅴ 在庫一括管理
     本章のまとめ

    第6章 輸送管理の方法
     はじめに
     Ⅰ 輸送手段の最適化
     Ⅱ 輸送経路の最適化:基本型
     Ⅲ 輸送管理の最適化:発展型
     本章のまとめ

    第7章 立地決定の方法
     はじめに
     Ⅰ 一般的な立地決定要因
     Ⅱ 立地理論の史的系譜
     Ⅲ 単独施設の立地モデル
     Ⅳ 複数施設の立地モデル
     本章のまとめ

    第8章 需要予測の方法と課題
     はじめに
     Ⅰ 各種の予測手法
     Ⅱ 指数平滑法
     Ⅲ 時系列分析法
     Ⅳ 産業連関モデルによる予測
     Ⅴ 需要予測の課題と対応
     本章のまとめ

    あとがき


「はしがき」より

 著者がロジスティクスに関心をもち、大学で講義を始めるようになったのは90 年代後半のことである。それまでは海運を中心とする国際貨物輸送の研究に経済学の視点から取り組んできた。実は日本海運に成長の限界が見え始め、その限界を打破するための方策を考える必要に迫られたことが、ロジスティクス研究に傾斜していくきっかけであった。
 先の大戦で保有船腹のほとんどすべてを失った日本海運は、日本経済を支える基幹産業として国からの手厚い助成のもとで発展を続け、高度経済成長末期には世界最大の船腹を保有するまでに規模を拡大した。重厚長大産業の発展に引っ張られる形での規模の拡大であった。
 日本経済が絶頂期を迎えた80 年代後半、すでに日本海運は勢いを失い始めていた。その主因は為替相場と賃金上昇、技術優位の喪失にあった。輸送技術に関しては、配乗船員数を極端なまでに削減したパイオニア船や超高速貨物船のテクノスーパーライナーの研究が一部で進んだものの、新技術の実用化が難しく、結果として新しい技術が生まれないまま旧来の技術が使われ続けた。その一方で先進国からの技術導入が進んだ後発国は競争力を強めていった。そして90 年代日本経済のバブルは崩壊した。そこに新たな成長エンジンとして期待が高まったのがIT と一体となったロジスティクスであった。ロジスティクスは船舶に係る輸送技術ではなく、新しいビジネスモデルとしての経営管理法に係る経営ソフトとしての技術である。海運企業が情報技術を駆使して注目を集め始めていたこの分野に進出することによって、再び成長軌道に乗ることができるものと期待したのである。
 しかしロジスティクスに取り組むその後の道程はけっして平坦でなかった。視点と方法が交通経済学とは大きく異なっていたのである。もっとも大きな違いは主体が違う点である。それまでの運送事業者から荷主の視点への転換が必要であった。そして運送事業者が関わるのはロジスティクスそのものではなく、一般企業の負託を受けて行うロジスティクスすなわち3PL事業である。それには経済学のみならず経営学、マーケティング論、会計学、数理計画法、そしてコンピュータ・サイエンスなどの諸分野の知見を総動員した真に学際的な視点が必要であった。
 わが国でも物流やロジスティクスに関する著作はこれまでにも数多く公刊されてきた。多くは実務書である。これらは大学の研究者がロジスティクスの実際を知る上でおおいに参考になる。ただ上に述べたロジスティクスの全体像や他領域との関連性を明確化したものは少ない。それと同時に研究者が好む学術的、理論的文献も散見される程度で、それほど多くない。いわんやロジスティクス情報処理に関連した文献でそれを専門としない人々にも有用性の高い文献となるとその数は少ない。
 かつては特別な訓練を受けた専門家だけに利用が許されたコンピュータがパソコンとして個人や家庭で利用できるようになって社会の隅々にまで普及したように、現代のロジスティクス思想を世に広く伝えるためには、専門としない人々にも理解しやすい形でロジスティクスを提示する必要がある。ただ忘れてならないのは、斯学の学問体系そのものをきちんと整理しておくことである。本書の意図はこうした点にもある。

 本書は学部および大学院で行ってきたロジスティクス論の講義内容をベースに、講義では触れなかったロジスティクス管理のより進んだ内容を追加して、ロジスティクス論を体系化して著わしたものである。
 さてロジスティクスには三つの顔がある。一つには軍事面での後方支援活動、二つには企業の経営管理活動、そして三つには環境保全や自然ないし人為的なディザスターに備える社会的活動である。言い換えればロジスティクスはミリタリー系、ビジネス系、ソーシャル系の三分野に分類することができる。各分野は根底において輸送、保管、在庫(備蓄)といった共通の課題をもっているが、それぞれに固有の課題も少なくない。本書は書名にある通り、製造業や流通業のロジスティクスを取り上げて企業の経営管理活動としてのビジネス・ロジスティクスについて論ずるものであり、とりわけ管理の方法について多くの紙幅を割いている。
 ロジスティクス管理の機能はバルー(Ballou, R.M.)がロジスティクス・トライアングルの各辺に立地戦略、輸送管理、在庫管理を割り当て、トライアングルの中心に受発注管理を配置して管理の全体像を示している。本書でも基本的にバルーの所説に従って管理の内容を区分し、各章で順次取り上げている。

 ここで本書の概要に触れておこう。本書は八つの章から構成されている。第1章から第3章までがロジスティクス論の導入部分であり、第4章から第8章までがロジスティクス管理に関わる部分である。導入部分ではロジスティクスに関連した諸概念を整理することに主眼を置いている。概念規定のあいまいさから、議論が混乱してしまう状況が今もなお見受けられるからである。以下、章を追ってその概要を紹介する。
 まず第1章「ロジスティクスの源流と発展」である。この章の主眼はロジスティクスの源流を探り、現在にいたる進化の過程をたどることにある。語源からロジスティクスの起源をミリタリー系にあるとして、軍事戦略におけるロジスティクスの位置をはじめて明確化した軍事理論家アントワーヌ・ジョミニに言及する。また、車も飛行機も鉄道もない古代オリエントの時代から現代にいたるまでの戦いの歴史を通して、ロジスティクスの軍事的意味について考察する。
 つぎにビジネス・ロジスティクスを取り上げる。ここでは企業内諸部門の統合という観点からサプライチェーン・マネジメントにいたるまでの系譜をたどる。この分野での学術的研究は20 世紀初頭までさかのぼる。当初は流通やマーケティングの中で物品の輸送や保管が論じられ、第2次世界大戦後にスミケイ&バワーソックスによる本格的な物流書やドラッカーの論文「経済の暗黒大陸」などを経て今世紀にいたる発展の経過を振り返る。
 この章の最後でロジスティクスの三大分野の中でもっとも新しいソーシャル系を取り上げる。高度経済成長下の経済至上主義に異を唱える論拠として社会的費用への関心が高まったのがソーシャル系ロジスティクスのはじまりである。当初はロジスティクスないし物流と直接関連させたものではなく旅客輸送に重点が置かれていたが、現在では循環型社会の実現や突発事態への対応など、サステナビリティーとヒューマニタリアンのためのロジスティクスに重点が移っている。
 第2章「ロジスティクスとSCM」では、ロジスティクスとひじょうに近い概念であるジャスト・イン・タイムや部材必要量計画、サプライチェーン・マネジメント(SCM)などの経営管理概念と、IT ツール発展を時間的な流れに沿って体系化して述べる。さらにサプライチェーンの機能や業務プロセスを把握・分析して適切なSCM を導入するためのSCM 業務参照モデルの概要について述べる。SCM はコンピュータのソフトウェア・システムを指すこともあることから、そのシステム構造に解説を加える。SCM システムの一翼を担うロジスティクス情報システムにも言及する。このソフトウェア・システムの各モジュールはロジスティクス管理の内容を示すものに他ならない。
 顧客との力関係や企業間関係など、SCM 導入の成否に影響する重要な要因=イネーブラと導入を阻害する要因についても触れる。とくに阻害要因として情報共有への不安、企業文化の違い、そして規制緩和政策とグローバリゼーションを挙げて論ずる。
 第3章「物品の属性とロジスティクス系」では物品のさまざまな属性がロジスティクス系に与える影響について考える。まず多様な物品を分類して、物品の種別によるロジスティクス系の特徴を明らかにする。つぎにマーケティングの分野でもよく使用されるプロダクト・ライフサイクルの概念を取り上げ、ライフサイクルの各局面にふさわしいロジスティクス系について考察する。マーケティング論でもよく目にするパレートの法則も取り上げ、ABC 商品分類から見た適切なロジスティクス系について述べる。さらにはパレート曲線を近似する特別な関数ならびにシグモイド関数のパラメータ推定にも言及する。
 Ⅲ節では基本的なロジスティクス費用概念を整理して示し、物品の属性とロジスティクス費用の関係を明確にする。ビジネス・ロジスティクスは利益追求を第一の目的とするから、費用の大きさはきわめて重要な関心事である。これまでロジスティクス費用全体の大きさに注目が集まり、費用を細かな費目に細分化して行う詳細な分析は手薄であった。こうした状況に鑑みて費用の細分化と費用削減の可能性を探るとともに、物品の諸属性とロジスティクス費用との関係を明確にする。
 第4章以下はロジスティクス管理に関連する部分である。まず第4章「顧客満足とロジスティクス・サービス」ではマーケティングから生まれた概念である顧客サービスと顧客満足を取り上げる。まず冒頭で物品の経済的効用=価値創造の源泉を考察し、ロジスティクスとマーケティングのきわめて密接な関係を指摘する。そしてロジスティクス・サービス水準と売上げの関係からロジスティクス・サービス水準には最適水準があることを述べる。
 つぎのⅡ節では物品・情報の流れとオーダー・フルフィルメント作業の流れを詳述し、輸送・保管などを包含した複合サービスとしてのロジスティクス・サービスの何たるかを示して、重視すべき顧客満足要因を解明する。Ⅲ節ではリードタイムを分解し、注文サイクルを構成する一連の作業工程を示す。注文サイクルの工程には注文の伝達、物流センターにおける注文処理(注文エントリーと出荷準備)、配送などがあり、各工程の所要時間が注文サイクルと注文頻度に影響することを示す。
 物流の定石ともいえる多頻度物流はこの注文サイクルの長さを短く設定するものである。少量多頻度物流は一般に在庫費用を削減するが、道路混雑や地球温暖化などの環境対策からこれを見直す気運も出ている。物流頻度はコストとトレードオフの関係にあるから、多頻度化を際限なく推し進めればよいというものでもない。最適な物流頻度がある。この章ではそのような最適頻度を見つけるための限界分析と損失関数最小化法にも言及する。
 第5章「在庫管理の理論」では、複数の商品需要変動パターンのなかからそのとき限りで発生する単発型と変動しながらも長期にわたって発生し続ける永続型を対象として考察する。はじめに需要変動とリードタイムを既知とする確実性条件下の在庫管理モデルについて述べる。単発型需要を持つ商品にたいしては限界分析によって最適残品率を理論化し、長期永続型需要を持つ商品に対してはハリスモデルによる最適発注量と発注サイクル、発注点を定式化する。
 つぎに自律型在庫管理の発展型である不確実性モデルを取り上げる。不確実性モデルには定量発注法(発注点法)と定期発注法がある。定量発注法については需要が不確実な場合や、欠品費を既知として応需率を特定する必要のない場合、端境期の需要量および端境期間の長さを未知とした場合という三つのケースにおける確率論的在庫管理法について述べる。不確実な需要においては、需要変動とリードタイムを未知としたうえで、所定の応需率を達成するのに必要な最小在庫量を求める。定期発注法では定量発注法との相違点や特徴を比較するとともに、単一商品発注と複数商品一括発注における発注量決定方法について述べる。発注サイクルや在庫費などの算定モデルにも言及する。
 第6章「輸送管理の方法」では、はじめに輸送時間と在庫費だけに限定したロジスティクス費用を最小化する輸送手段選択の考え方を示す。この考え方は輸送手段によって在庫量や在庫維持費が異なってくることに着目するものである。ベンダー間の市場競争が納品時の輸送手段選択に与える影響についても述べる。つぎに輸送経路最適化について基本型と発展型に分けて述べる。基本型では2 地点間の最適輸送経路(ダイクストラ法)、巡回集配(ミルクラン)における最適輸送経路、そして複数の発地と着地がある環境の下で輸送量を各ルートに最適配分する輸送貨物のOD 間最適配分という三つの問題を取り上げる。
 輸送管理の発展型では、はじめに巡回スポットのクラスター化と巡回順序決定に関する経験則について述べる。ヒューリスティックな経路最適化法として巡回スポット数がある程度多くなっても手動計算可能な掃出法と、現実の多くの制約条件に対応できるセービング法を取り上げ、具体的な計算事例を示して解説する。輸送管理において重要な業務である保有フリート規模(車両や船舶の数)の最適化と保有フリートのルート割当のためのハンガリアン法に言及する。最後にトランシップメント(積み替え)やハブ&スポーク輸送システムで重要な輸送貨物のコンソリデーションを取り上げる。
 第7章「立地決定の方法」では、はじめに倉庫や工場の立地に影響する一般的な要因として自然条件、人口動態、輸送環境、産業クラスターの四つを取り上げて、総論的に立地問題を考える。つぎにチューネン、ウェーバー、フーバーに見られる黎明期立地理論を概観する。理論的な考察に入って、まず多様な立地問題を施設と解法の面から分類する。
 立地決定モデルは単独施設と複数施設のケースに分けて考察することができる。単独施設立地決定は直線型モデル、ユークリッド型モデル、グリッドモデル、加重因子モデルを取り上げ、それぞれの理論的背景を明らかにする。ユークリッド型モデルは微積分法によって最小距離立地点を求めるものであり、グリッドモデルは工場とそこで製造された商品の販売店を固定し、消費量や販売量が既知であることを前提として物流センターの最適立地点を求めるものである。加重因子モデルは立地に係る定性的要因と定量的要因に配慮して、因子分析の結果得られるスコアから数量的に立地点を求める方法である。実態に近い複数施設の立地点を求める方法には大きく分けて厳密解法とシミュレーションモデル、ヒューリスティック法の三つの方法がある。ここでは多元厳密解法とヒューリスティック法としての誘導線形計画法を取り上げて、その基本的な考え方について述べる。
 第8章「需要予測の方法と課題」はロジスティクス管理において予測がひじょうに重要になっていることから設けられたものである。需要の予測如何が在庫の多寡に大きく影響するからである。予測はロジスティクスの分野だけでなく、マーケティングその他の企業内部門に共通した重要事項である。ロジスティクス管理の範囲を越えたテーマといってよい。しかし現代経営におけるサプライチェーン・マネジメントのもっとも大きな目標は在庫の適切な管理による在庫費用の削減にある。在庫の適切な管理の根源は適切な予測にある。
 この章ではまず数多くの予測手法について大まかな概要や適用期間の長さを示して整理する。つぎにこれらの中から比較的手軽に利用できる指数平滑法、時系列分析法(古典的成分分離法とボックス・ジェンキンス法)、産業連関表に基づく予測手法について、実務上の利用を念頭において概観し、予測手法の適切な適用について述べる。とくに指数平滑法はロジスティクス実務の面においてもよく利用されていることから、多くの紙幅を割いて述べる。最後に需要予測に係るロジスティクス固有の課題を取り上げる。

 本書の発行に当たっては一般財団法人山縣記念財団から企画の段階から全面的なご支援をいただくことができた。小林一夫理事長をはじめとして郷古達也常務理事、堀井宣幸理事には荒削りの原稿に幾度となく目を通していただき、細部にいたるまで数多くの有益なご指摘を頂戴することができた。とりわけ郷古常務理事には出版に係る雑多なお世話をいただいた。各氏のご指摘によって本書のクォリティーは格段に改善された。こうした方々のご助力がなければ本書のような基礎的研究書が世に出ることはけっしてなかったであろう。本書に不備や誤りがあるとすれば、それはすべて著者の責に帰すべきことは言うまでもない。
 著者が山縣記念財団と初めて関わりを持たせていただいたのはもう40年以上も前のことになる。当時は山縣記念財団に「海事交通文化研究所」という名称を付して呼ばれていたように記憶する。海運、交通、保険の研究者の育成に力を注いでいた研究所であった。大学院博士課程(今日の博士後期課程)に入ったばかりの私はそこから研究生活をはじめることとなった。爾来さまざまなご支援を賜り、そしてこのたびは本書執筆の機会を与えていただき今日に至っている。山縣記念財団および常勤理事各氏には心よりお礼申し上げる次第である。


著者 高田富夫氏の略歴

1971年 早稲田大学第一商学部卒業

1973年 早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了

1976年 早稲田大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学

1976年 山縣記念財団専任研究員

1978年 名古屋学院大学経済学部専任講師

1997年 早稲田大学博士(商学)

2000年 流通経済大学流通情報学部教授

主な著書
『交通経済学』(翻訳書)晃洋書房、1984年
『商学総論』(共著)晃洋書房、1991年
『海運産業の成長分析』(共著)晃洋書房、1996年

以上

2016年度日本海洋少年団連盟「褒状山縣賞」表彰式に出席しました

2017年3月10日(金)、川崎汽船(株)本社(東京・千代田区)にて、(公社)日本海洋少年団連盟主催の2016年度「褒状山縣賞」表彰式が開催され、当財団から小林理事長が出席しました。

同賞は、同連盟が優秀な団員又は卒団後も引続き海洋少年団員の指導等に当たっている指導者を顕彰するために、同連盟の第3代会長を務めた山縣勝見(当財団創設者、初代理事長)の名を冠し、当財団からの助成を受けて、2010年度から開設したもので、今回は14名の皆さんが受賞されました。

表彰式への出席は内5名で、席上、同連盟の前川弘幸会長(川崎汽船(株)顧問)から挨拶と受賞者への表彰状・バッチの授与があり、続いて当財団小林理事長からも祝辞を送り、記念品として、図書『たいせつなことは船が教えてくれる』(藤沢優月氏著、2012年11月金の星社刊、後記「注」をご参照下さい)を受賞者の皆さんに贈呈しました。

同連盟は、これにより団員の海運、船舶、海洋環境保全等の知識の更なる向上とモチベーションの昂揚を図り、引続き海洋少年団の指導育成に当たる人材を確保し、これらの活動を通じて、全国の少年少女達への海事思想の普及に大きく寄与するとともに、海洋少年団運動の更なる向上を図ることを目指しています。

 

2016年度日本海洋少年団連盟「褒状山縣賞」表彰式

川崎汽船(株)本社にて 日本海洋少年団連盟 前川弘幸会長(前列右)、当財団 小林一夫理事長(同左)を囲んで受賞者記念撮影(クリックすると大きくなります)


 

注:藤沢優月氏著『たいせつなことは船が教えてくれる』:著者(文筆家)が日本郵船のコンテナ船『NYKオルフェウス』に実際に乗船した体験をもとに、若者に対して、働くことの意義、出会い、絆など人が生きる上で大切なことは何か、についてメッセージを送っている青少年向け図書です。

本件参考URL: 日本海洋少年団連盟フェイスブック2017年3月13日投稿記事